動物病院コラム

2016年11月16日 水曜日

ノミのお話

みなさんはご家族のペットの体にノミを見たことがありますか?


お散歩に行くワンちゃんやお外に遊びにいくネコちゃんであれば一度は病院で予防を勧められたことがあるかと思います。今回はノミに関するお話をしようと思います。


ノミは世界でおよそ2000種類いると言われてますが、イヌネコに寄生するものはほとんどがネコノミです。体長は1~3mmと小さく、自分のカラダの60倍の距離、100倍の高さまでジャンプすることが可能です。動物たちに簡単に寄生できるのも頷ける運動能力ですよね。

ノミは動物の毛の中に入り込むとすぐに吸血を始め、24~48時間で産卵します。1回の産卵でおよそ50個の卵を産み、120日の寿命の中で2000個の卵を産み落とすそうです。

その卵は動物のカラダから簡単にお家の中(カーペットなど)に落下します。一定の条件が揃うと、この卵は孵化して成虫のフンや動物のフケを栄養にして成長して蛹、羽化します。産み落とされた卵から羽化まで最短で1ヶ月とのこと。

もしお家の中にノミを持ち込まれたら・・・と想像するとちょっと怖いですよね。このノミはオスでもメスでも吸血しますし、人にも吸血します。気づけばペットだけでなく自分までノミの被害に会うかもしれません。

では、ノミに寄生されるとペットたちはどのような被害に会うでしょうか。まずは皮膚炎です。主に腰からお尻にかけての部分や、太もものあたりに症状が見られやすいです。この皮膚炎には単純にノミに吸血されてできた皮膚炎<ノミ性皮膚炎>と、ノミの唾液に対する抗体反応で持続した痒みを起こす<ノミアレルギー性皮膚炎>とがあります。このノミアレルギー性皮膚炎は、長期間ノミの唾液に触れている(何回もノミに刺される)と身体がノミの唾液に抗体を獲得してしまいます。もしそうなってしまったら、1回咬まれた刺激が何週間も持続すると言われてますので、ノミを駆除しても痒みが収まらないのです。

他には身体に寄生したノミを捕食することにより感染する消化管の寄生虫<瓜実条虫>という病気もあります。


このような事態を回避するには、駆除薬による定期的な予防が必要になります。駆除薬には、飲み薬や背中に付けるスポット薬、またフィラリアといっしょになった予防薬もあります。



こちらは当院で取り扱っており、すべてノミの駆除が可能な製剤です。左側が飲み薬、右側がスポット薬になります。用途によって選択いたしますので、予防をお考えの方は気軽に病院で相談してください。


獣医師 高木

投稿者 香椎ペットクリニック