動物病院コラム

2019年12月15日 日曜日

猫の角膜分離症 vol.2

猫の角膜分離症(角膜黒色壊死症)とは、眼球表面の角膜に黒色の斑状の壊死組織が発生する病気です。
前回、この病気の原因や治療に関してお話しましたが、今回は治療した症例の経過をお話しようと思います。
初診時に診断を行ってから、抗ウィルス治療と角膜保護の点眼薬を行いました。



こちらは治療開始1ヶ月目の写真です。
黒色斑の周りに血管が取り囲むように増生されています。
これは眼が新しい組織を作ろうとする反応と思われます。



こちらは2ヶ月目の写真です。
新生血管は数が減り、黒色斑の周囲に白濁した部分(浮腫)が見られています。
この頃には流涙や目ヤニなどの臨床症状は無くなっていました。



この写真は4ヶ月目になります。
また血管が新しく増生され、角膜に肉芽組織が発生しました。
黒色斑も心なしか縮小しているようにも見えます。



こちらが6ヶ月目の写真です。
血管の数が減り、肉芽組織のサイズが大きく、黒色斑よりも手前に盛り上がっているように見えます。



最後の写真が治療開始から7ヶ月目の写真です。
黒色の壊死組織は綺麗に脱落し、その場所にきれいな角膜が再生されていました。

抗ウィルス治療と角膜保護の点眼剤での内科治療で奏効した貴重な症例でした。
しかし、目の一部にまだ茶色の色素に染まった部分があるので、今後も経過観察を継続していく予定です。

皆様もたまに明るい所でペットたちの眼を観察してあげてくださいね。

獣医師 高木


投稿者 香椎ペットクリニック

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