動物病院コラム
2020年3月 3日 火曜日
CT検査vol.25
今回は肩甲骨が骨折した犬の症例を紹介していきたいと思います。
症例の犬は、車と衝突したとのことで来院されましたが、幸い命に別状はありませんでした。
来院時はかなり元気はあったのですが、左前肢を挙げて歩いていたので、最初は左前肢の骨折か脱臼を疑っていました。
レントゲンを撮影してみると、あきらかな骨折や脱臼はなさそうにみえました。
しかし、良ーく見てみると肩甲骨が骨折しているようにみえました。
赤い丸で囲っている部分が肩甲骨で、青い線でなぞっている部分が骨折を疑っていた部位です。
レントゲンの画像だけでは、正確に肩甲骨のどこの部分がどの様に骨折しているのかがわかりませんでした。
なので、CT検査をさせていただいて、改めて肩甲骨の部分をみてみると、やはり骨折していました。
色々な角度から肩甲骨を立体的にみてみると、完全に真っ二つには折れていませんでした。
そのお陰か特に外科的な処置はしていませんが、数日痛みの管理をしていると普通に歩ける程回復しました。
正直、外科的に肩甲骨を整復すべきかどうか悩ましい症例でしたが、現状生活に支障をきたす障害が出ていないのと、手術のリスクを踏まえてしばらく経過をみていくこととなりました。
骨折の手術の場合、手術前に骨折部位がどの様な折れ方をしているかを知ることは非常に重要です。
CT検査はそれを知るのに、かなり有用な検査だということを改めて思いました。
獣医師 木場
症例の犬は、車と衝突したとのことで来院されましたが、幸い命に別状はありませんでした。
来院時はかなり元気はあったのですが、左前肢を挙げて歩いていたので、最初は左前肢の骨折か脱臼を疑っていました。
レントゲンを撮影してみると、あきらかな骨折や脱臼はなさそうにみえました。
しかし、良ーく見てみると肩甲骨が骨折しているようにみえました。
赤い丸で囲っている部分が肩甲骨で、青い線でなぞっている部分が骨折を疑っていた部位です。
レントゲンの画像だけでは、正確に肩甲骨のどこの部分がどの様に骨折しているのかがわかりませんでした。
なので、CT検査をさせていただいて、改めて肩甲骨の部分をみてみると、やはり骨折していました。
色々な角度から肩甲骨を立体的にみてみると、完全に真っ二つには折れていませんでした。
そのお陰か特に外科的な処置はしていませんが、数日痛みの管理をしていると普通に歩ける程回復しました。
正直、外科的に肩甲骨を整復すべきかどうか悩ましい症例でしたが、現状生活に支障をきたす障害が出ていないのと、手術のリスクを踏まえてしばらく経過をみていくこととなりました。
骨折の手術の場合、手術前に骨折部位がどの様な折れ方をしているかを知ることは非常に重要です。
CT検査はそれを知るのに、かなり有用な検査だということを改めて思いました。
獣医師 木場
投稿者 香椎ペットクリニック