動物病院コラム
2020年4月21日 火曜日
CT検査vol.26
今回は消化管が穿孔した猫の症例を紹介いたします。
まず、CT画像をみていきましょう。
この2枚の画像はどこが異常かわかりますか?
2枚とも消化管に穿孔が起こった時に発生する遊離ガスが確認できます。
赤丸で囲った黒い部分が遊離ガスです。
遊離ガスは、通常であれば腹腔内でみられない異常所見です。
腸管などの消化管に穴が空いてしまうと、消化管内のガスがお腹の中に漏れ出てしまいます。
なので、遊離ガスの発生は消化管穿孔の大きな指標となります。
症例の猫はCT検査によってこの状態が強く疑われました。
CT画像上では胃から出てすぐの腸管(十二指腸)部分が穿孔部位として怪しい部分ではありましたが、改めて超音波で確認してもハッキリとはわかりませんでした。
腸管が穿孔している場合、通常であれば開腹手術が必要ではあったのですが、この症例の猫は19歳とかなり高齢であったため、麻酔のリスクを考えて手術には至りませんでした。
しかし、なんとか内科治療にて回復した症例でもあります。
CT検査で全てがわかるわけではないのですが、治療や手術などの次の段階にむけて大きな手掛かりにはなると思います。
獣医師 木場
まず、CT画像をみていきましょう。
この2枚の画像はどこが異常かわかりますか?
2枚とも消化管に穿孔が起こった時に発生する遊離ガスが確認できます。
赤丸で囲った黒い部分が遊離ガスです。
遊離ガスは、通常であれば腹腔内でみられない異常所見です。
腸管などの消化管に穴が空いてしまうと、消化管内のガスがお腹の中に漏れ出てしまいます。
なので、遊離ガスの発生は消化管穿孔の大きな指標となります。
症例の猫はCT検査によってこの状態が強く疑われました。
CT画像上では胃から出てすぐの腸管(十二指腸)部分が穿孔部位として怪しい部分ではありましたが、改めて超音波で確認してもハッキリとはわかりませんでした。
腸管が穿孔している場合、通常であれば開腹手術が必要ではあったのですが、この症例の猫は19歳とかなり高齢であったため、麻酔のリスクを考えて手術には至りませんでした。
しかし、なんとか内科治療にて回復した症例でもあります。
CT検査で全てがわかるわけではないのですが、治療や手術などの次の段階にむけて大きな手掛かりにはなると思います。
獣医師 木場
投稿者 香椎ペットクリニック