動物病院コラム

2020年5月30日 土曜日

誤食の続き

前回も誤食に関して、このコラムで書かせて頂きましたが、今回も違うタイプの誤食の症例を紹介します。
症例は7歳の元気な女の子のトイプードル。普段から食欲旺盛なのですが、ある日、夕食で食べた鶏料理の骨をオーナーが不注意で落としてしまいました。
あっと思った瞬間、そのワンちゃんはものすごい勢いで落とした鶏の骨に突進し、パクッとくわえました。
慌てたオーナーさんが取り上げようとしましたが、一瞬の内に飲み込んでしまいました。
急いで口を開けようとしましたが、その指に噛み付いてまで抵抗していたそうです。
仕方なくあきらめて、翌日に来院されました。
ワンちゃん自身は特に体調が悪い訳ではなく、ご機嫌で診察室に入ってきましたが、
レントゲンを撮ってみると・・・



ご覧の通り、しっかりと胃の中に鶏の骨が残っていました。
かなり大きいサイズでしたが、内視鏡で無事に摘出できました。



あまり噛み砕かずに丸呑みしたんでしょうね。
それだけワンちゃん自身も取り上げられまいと必死だったと思われます。

このワンちゃんは以前に椎間板ヘルニアに罹患し、それから頑張ってダイエットを行いました。
そのお陰で、ヘルニアの再発は回避できていますが、食に対しての欲求が強くなったそうです。

誤食が起こる理由は、食欲を満たすため、オーナーの気を引くためや好奇心で口に加えて、
勢い余って飲み込んでしまったりと、同じに見えて理由が違っています。
誤食が成功した時の達成感、その報酬を求めて何度も繰り返すのです

阻止するためには誤食できない環境作りや、動物の行動を予測して、事前の予防策がとても重要となるのです。

誤食の事故が減ることを願います。

獣医師 高木

投稿者 香椎ペットクリニック