動物病院コラム
2020年12月 1日 火曜日
CT検査vol.32
今回紹介させていただく症例は、胆石症の猫です。
赤い丸で囲った白い物体が胆石です。
結構、胆管内にゴロゴロありますね。
一般的には、犬に多い症例ですが、今回の症例は猫で、しかも4〜5歳という若い子で発症しておりました。
発症の原因としては、食餌環境、体質・遺伝など様々です。
ちなみに、この症例の子は、ほうれん草をよく食べさせたようで、ほうれん草に含まれるシュウ酸は尿路結石症を引き起こしてしまうので、もしかしたら胆石症の原因にもなっていたかもしれません。
また、胆嚢からは、胆管といわれる管が出ており、十二指腸に開口していますが、膵臓からは、膵管といわれる管が出ており、これも十二指腸に開口しております。
これらの部分の解剖が犬と猫では少し違います。
犬では、胆管と膵管が別々に十二指腸に開口しているのに対して、猫では、胆管と膵管が一緒に開口しています。
なので、猫の胆石症では膵管と合流している胆管に胆石が詰まってしまうと、膵液が漏れ出てしまうことがあるので、同時に膵炎を発症してしまうことがあります。
幸いにも、今回の症例の猫は画像的には、一見、胆管内の胆石が詰まっているようですが、完全に閉塞はしていないようで、膵炎までは発症していませんでした。
腹部エコーでも、ある程度の胆石や胆管の詰まり具合は確認できましたが、今回の症例は手術を検討しており、術前に、より正確に胆石の位置、胆嚢・胆管の状態を把握するためにCT検査を実施しました。
獣医師 木場
赤い丸で囲った白い物体が胆石です。
結構、胆管内にゴロゴロありますね。
一般的には、犬に多い症例ですが、今回の症例は猫で、しかも4〜5歳という若い子で発症しておりました。
発症の原因としては、食餌環境、体質・遺伝など様々です。
ちなみに、この症例の子は、ほうれん草をよく食べさせたようで、ほうれん草に含まれるシュウ酸は尿路結石症を引き起こしてしまうので、もしかしたら胆石症の原因にもなっていたかもしれません。
また、胆嚢からは、胆管といわれる管が出ており、十二指腸に開口していますが、膵臓からは、膵管といわれる管が出ており、これも十二指腸に開口しております。
これらの部分の解剖が犬と猫では少し違います。
犬では、胆管と膵管が別々に十二指腸に開口しているのに対して、猫では、胆管と膵管が一緒に開口しています。
なので、猫の胆石症では膵管と合流している胆管に胆石が詰まってしまうと、膵液が漏れ出てしまうことがあるので、同時に膵炎を発症してしまうことがあります。
幸いにも、今回の症例の猫は画像的には、一見、胆管内の胆石が詰まっているようですが、完全に閉塞はしていないようで、膵炎までは発症していませんでした。
腹部エコーでも、ある程度の胆石や胆管の詰まり具合は確認できましたが、今回の症例は手術を検討しており、術前に、より正確に胆石の位置、胆嚢・胆管の状態を把握するためにCT検査を実施しました。
獣医師 木場
投稿者 香椎ペットクリニック