動物病院コラム

2017年6月30日 金曜日

CT検査vol.1

ついに香椎ペットクリニックにもCTが導入されました。
今後はシリーズ化して、このCTについてお話ししていきたいと思います。

みなさんCTは何の略かご存知ですか?
CTはComputed Tomographyの略で日本語に訳すとコンピュータによる断層撮影です。

CTはレントゲンと同様にX線を照射して撮影しますが、撮影法や得られる情報は全く違います。
レントゲンは1方向の撮影で2次元的に画像を得ることができます。
1回の照射で広い範囲を撮影することはできますが、例えば骨と重なるようにうつってしまった異物や腫瘍などは少しわかりづらいです。

対してCTの場合は3方向で輪切りのように何枚も撮影していくので、3次元的に画像を得ることができます。
なので身体の中にある腫瘍病変等も発見しやすくなります。
さらに3次元的に画像を見ることで骨折した部位や口腔内も詳しく見ることができるので、整形外科や歯科処置にも活用することができます。




ちなみに上の写真は、最近撮影した骨折した犬のCT画像を3Dに構築した画像です。

またCTには列数というものがありますが、簡単に言うと検出器の数のことです。
つまりこの列数が多いと検出器の数も多いということは、同時にたくさんの撮影ができるのです。
結果、列数が多ければ多いほど早く撮影を終えることができます。

人のCTではだいたい16列のものが多いのですが、当院では80列のCTなのでかなり早く撮影することができます。
動物は人間と違い撮影中に動いてしまうことが多いので、基本的には全身麻酔をしないと撮影することができません。
ですが当院のCTでは80列と早く撮影することができるので、造影剤を使用しての撮影でなければ無麻酔で鎮静だけで撮影することができ、
飼われている犬猫さんの負担を減らしてあげられます。


CT検査について、これからブログでも色々紹介していきたいと思います。
もし気になる方がいらっしゃいましたら、是非当院までご相談下さい。

獣医師 木場

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2017年6月10日 土曜日

白内障と核硬化症

高齢になると、われわれ人間もそうですが動物たちにも老化が見られてきます。

ふと顔を見ると、「あれ? 目が白くなってるみたい」と感じたことはありませんか?

目が白く見えると真っ先に頭に浮かぶのは白内障という病気かと思います。

 たしかに白内障になったみたいとのことで来院される方はたくさんいらっしゃいます。

ではそもそも白内障とはどのような病気なのでしょうか?

 目(眼球)の中でレンズの役目をしている水晶体。これがいろいろな原因で変性を起こし、透明度が低下した状態をいいます。白内障による視覚障害は水晶体全体が白く混濁するまでは現れないそうです。





 右眼が白内障になっているワンちゃんです。かなり真っ白ですが、まだ視覚は残っていました。

 白内障と間違えやすいもので「核硬化症」という病気があります。これは水晶体が老化によって中心部(核)が圧縮されて硬くなり、透過度が低下してやや青みがかって見えます。白内障と違って症状が進行しても軽度の視覚障害は起こしますが失明はしません。







こちらは核硬化症のワンちゃんです。白内障に比べるとやや青白く見えます。部屋を暗くして光を当てると、青白く見えた水晶体の周りが白く、中央部分は透けているように見えます(ちょっとわかりづらい写真ですみません)



白内障かもという症例の中には、検査してみたら核硬化症だったということは多々あります。

核硬化症は目が見えなくなることはありませんので基本は経過観察ですが、中には初期の白内障が隠れている症例もあります。

気になる方は気軽に相談してください。



獣医師 高木

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