動物病院コラム

2017年11月20日 月曜日

スマホと電子カルテ

スマートフォンに装備されているカメラ。
最近のカメラ性能は凄まじいですね。

この高性能カメラを用いて、動物の患部を撮影し、その後の治療判定に用います。
手術なども、スマートフォンのカメラで十分きれいな動画を撮ることができます。

当院では今年度より、紙カルテから電子カルテに移行しました。
これにより、患部の写真などのデータをカルテに保存し、上述のような治療判定を行います。
また、拡大してプリントアウトしてオーナー様にお渡しすれば、より良い説明もできます。
写真データ専門医に送信すれば、遠隔でも診察してもらえます。

写真をご覧下さい。

私の手です(笑)。
白→は、ほんのちょっとしたかすり傷です。

これは、ネットで売ってる、スマホ用拡大レンズ。
なぜか画像が横に伸びてますが(笑)
クリップ式で、挟むだけ。値段は激安です。

スマホ+クリップ式拡大鏡で撮影した、白→のかすり傷。

自分のかさぶたをこんなに拡大して見たのは初めてです(笑)。

スマホとレンズの話になってしまいましたが、
とにかくこれらの手軽な高性能カメラは、診療にも大いに役立ってくれています。
技術は日々進歩しています。
私たち獣医師も、それに乗り遅れないよう、日々努力をしていきたいと思います。

獣医師;河野


投稿者 香椎ペットクリニック | 記事URL

2017年11月19日 日曜日

CT検査 vol.5

今回は、無麻酔でのCT検査をどのようにして撮影しているのかを紹介したいと思います。


本来ならば、動物のCT検査ではヒトと違ってどうしても動いてしまいますので、
麻酔下での撮影が必要となってしまいます。

ですが、当院のCTは80列ですのでかなり早く撮影することができ、
動物がそれ程暴れる様な子でなければ、無麻酔あるいは軽い鎮静剤で撮影することができます。


ちなみに上の写真は、
無麻酔でのCT撮影の様子を撮ったものです。

大人しいワンちゃんだったので、特に鎮静剤を打たなくても
V字の形をしたマットに仰向けでのせて
軽くテープで保定するだけで撮影することができました。

上の写真では簡易的にワンちゃんを保定していますが
もっとガッチリと保定できる様なCT撮影用の保定具もあります。

獣医師;木場

投稿者 香椎ペットクリニック | 記事URL

2017年11月19日 日曜日

CT検査vol.4

今回はCT画像の色々な見え方のモードを紹介させていただきます。

基本的にCTの断面像をMPR画像といいます。MPRとは「multi planar reconstruction」の略で日本語にすると「多断面再構成像」になります。

MPR画像は基本的に体に水平、縦切り、横切りの3つの断面像があり、それぞれ体軸断面(アキシャル)、矢状断面(サジタル)、冠状断面(コロナル)といいます。

またこれらの断面像を構築して3D画像も作ることができ、立体的に体をみることができます。
3D画像には色々な見え方のモードがあるので、見たい体の部位によって見えやすいモードに切り替えて画像を見ていきます。

以下に、いくつかのモードの3D画像を紹介します。


これは骨のみの3D画像で、たとえば骨折の有無や、どんな折れ方をしているのかを見たい時に使います。


これは肺の形を確認するのに適しており、気胸や胸部の腫瘍などがある時など見やすいです。


これは血管や尿管などの細い管を見るのに適しており、門脈シャントでできてしまった血管の位置の確認などしやすいです。

上記のように、見たい臓器や確認したい疾患によって、色々なモードで画像を構築して見ていきます。
また上記以外にもまだまだたくさんのモードがあるので、随時紹介していきたいと思います。


獣医師 木場

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