動物病院コラム

2017年1月15日 日曜日

外耳炎

今回は外耳炎についてお話しいたします。

最初に、犬猫とヒトの耳道は形が違います。
ヒトは鼓膜まで一直線に繋がっているのに対して、犬猫は垂直耳道と水平耳道から構成されておりL字型になっています。

外耳炎は、鼓膜から外側の耳道に発生する炎症性疾患です。
原因としては、外耳道に細菌や真菌が繁殖して感染して炎症が起こったり、異物や腫瘤性病変によるものだったり、耳ダニの感染、アレルギーによるものがあります。

飼ってる子で、良く耳を痒がって擦ったり、首や耳を振ったり、耳を触ろうとすると攻撃的になったりしていませんか?
この様な行動が見られたら耳に炎症が起こっている可能性が高いです。

特に耳を後ろ脚などで掻いている子は、放置しておくと、掻くことによって耳を傷つけてしまい、さらに炎症を悪化させる悪循環を招いてしまいます。

外耳炎はその原因により治療法が違ってきます。
治療には耳の洗浄が効果的ですが、それと同時に外耳炎を引き起こした原因を取り除くことが大事です。

耳ダニに寄生された子には駆虫薬を投与しなければなりませんし、細菌・真菌に感染された子には抗菌薬、抗真菌薬を投与しなければなりません。
細菌・真菌による外耳炎は、これらが繁殖してしまう環境を取り除くことも治療に繋がります。
外耳道内に生えた被毛や垂れた耳介などは外耳道が高温多湿になりやすく、微生物が繁殖しやすい環境になってしまいます。
なので、定期的に被毛を取り除いて洗浄したりして出来るだけ耳道内をキレイに保ちましょう。

また、外耳炎が慢性化してしまって耳道が狭くなってしまってる子もいます。
耳道が狭くなっていては耳道内に洗浄液が届きにくく、キレイにすることもできません。
このような子にはステロイドなどの炎症を抑える薬を投与して、耳道の狭窄を改善する必要がある場合があります。
それでも治らない場合には外科的な処置を施さければならなくなってしまうことがあるので、少しでも耳に異常を感じたら早めに病院に連れていきましょう。

外耳炎の治療には時間もかかりますし、治療経過をみるために定期的に通院してもらわなければならないので飼い主さんの手間もかかります。
点耳薬も毎日投与しなければならなかったりと大変ですが、最近では数回投与すれば効果が持続する点耳薬も出てきています。

もし、ご自宅で飼われている子で耳を気にしていたり汚れていたりしている子がいましたら、一度病院でみてもらってはいかがでしょうか?

飼っている子、または飼い主さんにとってどのような治療がベストなのか一緒に考えてみましょう!



獣医師 木場


投稿者 香椎ペットクリニック