動物病院コラム

2021年8月10日 火曜日

CT検査vol.37

今回は、当院のスタッフの犬の症例を紹介していきたいと思います。



調子が悪いとのことで、検査をしてみると、超音波検査にて、なんと腎臓に腫瘍がみつかってしまいました。

細胞診検査も行いましたが、悪性の腫瘍であることは確かなようでした。





発見時には、腎不全にはなっておらず、左の腎臓のみの発生だったので、腎臓摘出の手術を視野に入れてCT検査も行いました。

ちなみに3年前にも健康診断で、CT検査を行なっていましたが、この時は正常な腎臓でした。







しかし、このCT検査によって脳の方にも腫瘍が見つかってしまいました。







赤い丸で囲っている部分が腫瘍です。



脳の腫瘍は、頭の中心の脳室のあたりに発生しており、外科的な処置は厳しく、また麻酔自体もかなりのリスクを負うことになると思われたためスタッフと相談して、抗がん剤の内科治療を行うことになりました。



そして、抗がん剤治療を始めて1ヶ月ほど経過した後、改めて超音波検査で腎臓の腫瘍を確認したところ、まだ少し怪しい部分は残っているものの、ほぼ消失しているではありませんか!\(^ω^)/





これには、正直驚きました。



しかも、抗がん剤の副作用も出ておらず、状態は良好のようです!

(良好すぎてまた体重が増え始めているようですが笑)



これで、脳腫瘍の方も抗がん剤が効いて小さくなってくれればと期待しています。



脳腫瘍に関しては、確認が超音波検査などで簡単にできないので、また経過をみて改めてCT検査で確認ができたら後日紹介いたします。





獣医師 木場



投稿者 香椎ペットクリニック

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