動物病院コラム

2018年10月 6日 土曜日

乾性角結膜炎(KCS)

拭いても拭いても止まららない眼脂(目ヤニ)になったことはありませんか?



眼脂が主症状となる病気の代表として、乾性角結膜炎という病気があります。

一般には「ドライアイ」と呼ばれ、涙液の水分量が減ることによって起こります。

眼球の表面は涙(涙液層)で覆われていますが、この涙は三層構造になっており、外側から油層、水層、ムチン層(粘液層)に分かれます。この三層のどこかに異常があれば涙液の水分量は欠乏します。それにより角膜の上皮への酸素や栄養が不足したり、表面の乾燥から傷つき、炎症反応が起こります。また角膜炎だけでなく、角膜潰瘍、角膜穿孔、重症例では視覚障害も起こります。



原因は様々で、感染症(ジステンパーウィルス)、特発性(自己免疫性)、神経性(涙液の分泌や眼瞼の動き)、薬剤誘発性、内分泌疾患(甲状腺機能低下症など)、外的要因など多岐にわたります。この中で一番多い原因となるものは自己免疫性と言われています。



検査は涙液量を測るシルマーテスト(STT)、角膜も損傷状況を確認するフルオレセイン染色、眼瞼や角膜、結膜の異常がないか等を行います。

特にシルマーテストは初期のKCSの検出にも役立つ有用な検査です。



これがシルマーテストの試験紙です



このように眼と瞼の間にはさんで、一分間の涙の量を測ります。



潤って見えても、測定してみたら正常値を下回っていて、この病気の発見に繋がった例もあります。

簡単に行える検査ですので、気になる方は気軽にご相談ください。



獣医師 高木

投稿者 香椎ペットクリニック